はじめに
術後、半年以上経ち、気持ちも体調も落ち着いてきたので、私が体験したことをお伝えしたいと思います。何回かに分けて投稿するので、参考程度に見ていただけると嬉しいです。不安に思っている方、少しでも気になる事があれば、早めに婦人科を受診してくださいね。
前回の記事はこちら↓
通院(1)
近くの婦人科受診から約1ヶ月後、紹介状と人間ドックの結果を持って、病院に行きました。予約していたけれど、混雑していて待ち時間は長いです。本などを持っていくといいですね。私は編み物をしていました。無心になれて落ち着くんですよね。
緊張して診察室に入ってみると、優しそうな女医の先生で安心しました。診察してもらうと、やはり大きいので手術する可能性もあり、詳しく検査することになりました。
次回「MRI検査」の予約、血液検査をして終了。
通院(2) MRI検査
1週間後「MRI検査」を受けに来ました。
MRI検査について
こんなやつ↓
造影剤を用いる「MRI検査」は副作用が出る場合があるので同意書を書きました。わからないことや不安なことは事前に先生に確認してくださいね。
病院からもらった資料。抜粋しておきます。
造影剤:「カドリニウム造影剤」という薬剤を静脈内に注入して行います。造影剤を用いることで鮮明な画像が得られ、全身の腫瘍性病変及び血管性病変の描出が向上しますので制度の高い診断ができます。一部の疾患では、造影剤を使用しないと正しい判断ができません。検査後、造影剤は尿として排泄されます。
副作用:軽い副作用(100人に1人)治療が不要な頭痛、嘔吐、潮紅、喉頭浮腫、血管浮腫など。重い副作用(1万人に1人)治療が必要な呼吸困難、肺浮腫、アナフィラキーショック、視覚障害、痙攣など。死亡(造影剤の影響と考えられるもの100万人に1人)非常に稀ですが、病状・体質によっては死亡する場合もあります。
検査にあたっての注意事項
【食事制限】 食事は検査時間の3時間前までに済ませる
【水分摂取】 ミネラルウォーター・水道水は直前まで摂取可能。内容成分のあるジュース・牛乳などは不可。喉が渇いた状態で検査を受けなようにとのこと。
【検査前の準備】
- 金属製のもの(アクセサリーや金属のついた下着など)は全て外し、検査着に着替える。
- 金属成分を含む化粧品や髪染めスプレーの使用は控える。(よくわからないので、すっぴんで行きました)
- コンタクトレンズ不可。保温性下着(ヒートテック等)は低温火傷をする場合があるので不可。
- 妊娠の可能性がある場合は、原則造影剤が使用できない。
- ペースメーカー装着者は、原則検査不可。
検査開始
着替えを済ませ、待機します。マスクもワイヤーなどが入っていないものを用意してくれます。初めてなので緊張〜。あの筒状の中に入っていくのは何だか怖いな。閉所恐怖症ではないけれど、目を開けたら怖くなりそうな感じがしたので、中の様子は全く見ていません。不思議な機械音が流れる中、平常心を保てるよう、頭の中で好きな曲を流したりしていました。何の曲だったかは思い出せません。
受付から検査終了まで約30分で終了。副作用の不安がありましたが、検査してくれた方、途中造影剤を入れてくれた看護師さんも優しくて無事に終わってよかった。でも何だか疲れました〜。
夫にLINEしたら「頑張ったな」って。そんなこと言われると泣いちゃうじゃない。
通院(3)
翌日、MRIの検査結果を聞きに来ました。
検査結果は「子宮底部筋層内〜粘膜下に直径163mm大の類円系の腫瘍を認めます。・・・・・変性した筋腫かもしれませんが、肉腫を否定できません」って16cm?肉腫ってガンのことよね。書類には難しいことが書いてあるし。。。不安でいっぱいです。
少しでも筋腫を小さくするための薬を処方してもらい終了。少しでも良くなればいいな。もし小さくなれば「腹腔鏡手術」(お腹を開腹せず小さな穴を開けて行う手術)になるかもしれないって。
処方された薬
今回処方してもらった薬は「レルミナ」と「鉄剤」
レルミナ錠
レルミナ錠は、子宮筋腫を増大させる原因となる女性ホルモンの産生を低下させることで、子宮筋腫による諸症状を改善するための薬です。飲む際は「服用ハンドブック」をもらえると思うので、詳細はハンドブックで確認してください。
初めて服用する際は、生理が始まってから1〜5日目に飲み始め、1日1回1錠、毎日同じ時間帯の食前(食事の30分前まで)に服用します。飲み始めたら、毎日欠かさず飲むことが大事です。
私は起床後、鉄剤と一緒に飲むことにしました。ピルケースに入れて、忘れないようにリビングのカウンターの上に置いておきました。アラームをかけるのもいいかもしれませんね。
一般的な副作用は「ほてり、頭痛、汗をかきやすくなる、月経の停止、過長月経、過多月経、不正出血、骨密度の低下、稀に更年期障害様のうつ状態」など。私はホットフラッシュで、急に暑くなったりすることが多かったと思います。それ以外の症状はあまりなく辛くはありませんでした。アルコール、カフェインも今まで以上に控えるよう気をつけました。
鉄剤
貧血を改善する薬。便が黒くなりますが問題はなく、貧血の症状も早めに改善してきました。
母へ報告
あまり心配をかけたくなかったので、ある程度わかってから報告しようと思って。。。少し遅くなってしまいました。タイミングって難しいですよね。顔を見て伝えたかったので家に来てくれた時に直接報告しました。泣き出してしまうのでは?と思ったけど意外と冷静に聞いてくれて。。。母なりの気遣いだったかもしれません。いつまでも心配かけて。。。ごめんね。
通院(4)
薬の効果を確認します。今回は生理が遅れてしまい、薬を飲み始めてから約20日後の診察。生理はとまりましたが、筋腫の大きさはあまり変わらず。。。引き続きレルミナと鉄剤を処方してもらいました。
通院(5)
前回の診察から約1ヶ月後、お腹の張りもほんの少し良くなったかなと思うぐらいで、劇的に小さくなった!という感じではありません。診察をしてもらっても状況はあまり変わらないので、やはり「開腹手術での子宮全摘出」が決まりました。
手術は早くて1週間後から可能だそう。色々準備もあるので2週間後にしてもらいました。入院までの日数分の薬を処方してもらい、「心電図」「レントゲン」「尿検査」「血液検査」後、来週、手術前の検査予約と入院手続きをしました。
入院手続きは、入院する部屋やベッドの場所(窓側、廊下側)、食事、タオルやパジャマのレンタルなどの手続き、自分の入院歴や病歴、家族の病歴なども聞かれます。聞かれることがたくさんあって大変。夫に付き添ってもらえば良かった。。。
この時点で生理もなく、貧血も改善されているので手術しなくてもいいかなと思うぐらいでしたが、「レルミナ錠」の処方期間は、長くても半年と決められています。薬をずっと飲み続けるのも大変ですし、まだ悪性の可能性も残っています。
通院(6)
今日は何だかとっても忙しい〜。
麻酔科にて診察と説明
歯科検診
なぜ麻酔科で歯科検診?というのは
全身麻酔下での手術においては、気管内にチューブを挿入する時に口腔内常在菌が一緒に気管内に運ばれることで、手術後に誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。また、術後に断食となる場合は、経口摂取時より口腔内常在菌が増加するため、感染症を引き起こしやすくなります。さらに、歯周病などでグラグラ動いている歯は、全身麻酔の際に脱臼や脱落の危険性があります。
手術のイメージ↓
コロナが流行るようになってから、歯科検診やクリーニングに行ってなかったので、口腔内チェックをしてもらいました。歯は問題なかったのですが、手術前に必ずクリーニングしてくるようにと言われました。
麻酔科の説明
「麻酔を受けるみなさまへ」というパンフレットをもらい、「全身麻酔」「硬膜外麻酔(痛みを和らげる背中に入れる麻酔)」に関しての説明を受けます。ビデオのようなものも見ました。不安を和らげるためのものと書いてあるけど、いざ手術室に入って麻酔をする映像を見ると、手術するんだなと改めて実感して、とっても怖くなりました。この説明はご家族と一緒に受けた方がいいかもしれませんね。
CT検査
MRI検査と同じく造影剤を入れて検査をします。
CTとMRIの違いって?
「CT検査」は放射線を使用。「 MRI検査」は磁力と電波を使用。 体の断面を撮影した複数枚の写真をコンピュータで処理して、希望の部位の画像を出力したものがCT検査。 体の細胞に含まれる水素原子を、磁力と電波によって影響を与えて画像化したものがMRI検査。
副作用が出る場合があるので同意書を書きました。わからないことや不安なことは事前に先生に確認してくださいね。
病院からもらった資料。抜粋しておきます。
造影剤:「ヨード造影剤」という薬剤を静脈内に注入して行います。造影剤を用いることで鮮明な画像が得られ、全身の腫瘍性病変及び血管性病変の描出が向上しますので制度の高い診断ができます。一部の疾患では、造影剤を使用しないと正しい判断ができません。検査後、造影剤は尿として排泄されます。
副作用:軽い副作用(100人に5人)治療が不要な吐き気、動悸、頭痛、かゆみ、発疹など。重い副作用(1000人に1人)治療が必要な呼吸困難、意識障害、血圧低下など。遅発生副作用 稀ですが、先述した副作用が検査後1時間から数日で発生することがあります。その際には検査医または主治医にお申し出ください。救急外来を受診することも可能です。死亡(10〜20万人に1人)非常に稀ですが、病状・体質によっては死亡する場合もあります。
検査にあたっての注意事項
- 食事は検査時間の3時間前までに済ませる。
- ミネラルウォーター・水道水は直前まで摂取可能。内容成分のあるジュース・牛乳などは不可。喉が渇いた状態で検査を受けなようにとのこと。
MRIと比べてCT検査は注意事項も少なく、時間もあっという間。レントゲンを撮るのとそんなに変わらない感じがしました。
婦人科
CT検査が終わる頃、夫にも来てもらいました。麻酔科の説明を受けてから、なんだか不安で仕方なくて夫の顔を見たら涙が出てきました。
婦人科では診察後、手術に関しての説明を受けました。夫も先生に色々質問してくれて。。。私は何を聞いたらいいかもわからなくて、本当に助かりました。
診察後、看護師さんに入院に関しての詳しい説明を聞きました。事前準備や持ち物、入院のスケジュールなど。。。もう本当に来週なんだなと。。。
この後、採血があるから急いでお昼を食べて、水分たくさんとって頑張らなくちゃ。不安ではあるものの、ちゃんと食べなきゃ〜って気持ちが強くて、普通以上に食べました笑。そんだけ食べられれば大丈夫だって!夫から。
自己血輸血
「自己血輸血」とは、手術に際して、ある程度の出血が予想されるため、輸血を必要とします。輸血には、献血された他人の血液を使う輸血と、あらかじめ自分の血液を貯めておいて使う自己血輸血とがあります。自分の血液を使うため感染症やGVHD(移植片対宿主病・・・他人の血液を輸血した時に、血液中の白血球が患者さんを攻撃する反応)の危険はありません。
食事の注意
血液はたんぱく質やビタミン、鉄分などから作られます。これらを多く含む食品をバランスよくとって、採血、手術に向けて体調を整えましょう。(大豆・煮干し・あさり・牛レバー・卵・ほうれん草・切干大根・ゴマ・プルーン・のりなど)
注意事項
以下の場合は採血できません。
体調不良・睡眠不足・下痢や腹痛・37.5度以上の発熱時・空腹状態・脱水状態・抜歯後3日以内・当日採血前に造影剤を使用する検査がある場合。私は造影剤を使ったCT検査をしたので確認したのですが、念のため時間を遅らせてもらい、水分をたくさん摂ってから採血しました。
採血前の注意点
- 前日の夜は飲酒を避け、十分な睡眠をとってください。
- 当日採血前の食事はしっかりとってからお越しください。
- 採血前に500ml程度の水分を補給してください。
- 服薬に関して制限はありません。
- 所要時間は約30分です。(採血は5〜10分)
採血後の注意点
- 採血後10〜30分程度楽な姿勢で休みます。(15分間圧迫止血します)
- 帰宅途中に気分が悪くなった場合は、椅子などに座り頭をなるべく低くして休みましょう。
- 車の運転は避けましょう。
- 入浴はシャワー程度にし、重い荷物を持つのは避けましょう。
- 飲酒は避け、食事と水分を十分摂りましょう。
自己血も同意書を書きます。私は400mlを採血しました。入ったら体重を聞かれ(汗)来る前にたくさん食べてきたので多めに申告。看護師さんは優しくて小さい音でクラシックが流れていてリラックスできる環境を作ってくれているのかな。体調が悪くなることもなく終了しました。
長かった1日も終わりました。いよいよ次週入院します。
コメント